POWER SOLUTIONS
DIVISION
Junichi.T
パワーソリューション事業部
製造部門製造技術統括 生産技術部
SWエンジニア
2018年入社
ソフトウェアの最先端で学び続けるために、
日系自動車メーカーから転職
高校生の頃に自動車に興味を持ち、「これからの自動車はソフトウェアだ」と考え、大学ではソフトウェアを学べる専攻を選択しました。新卒で入社した電機メーカーでは車載用オーディオの開発に携わり、その後は最先端のソフトウェア開発に携わるために日系の自動車メーカーに転職。そこではADAS(先進運転支援システム)の性能評価を担当しました。
当時、多くの企業が自動運転技術に力を注ぐ中で、前職では新しい分野に取り組むことが難しく、私自身も第一線から離れてマネジメントに携わることを求められていました。私は「40歳まではソフトウェア開発の最先端で学び続けたい」と考えていたため、自らコードを書ける環境に身を置きたいと思い、転職活動を開始。ボッシュを選んだのは、最先端の技術にマネジメントだけでなく、現場で携われることはもちろん、グローバルで活躍できるエンジニアになりたいという想いもあったから。2度目の転職とはいえ、初めての外資系企業への入社。日系企業よりもドライな雰囲気なのではと緊張しながらのスタートでしたが、そのイメージは最初の上司との面談で覆されました。私がどのようなキャリアで成長していくべきかプランを親身に考えてくれ、多種多様な学習プログラムがあることも知りました。長期での人材育成を重視するカルチャーは、今まで経験してきた会社以上のものだと思います。これは、いい意味でのギャップでした。
グローバルな実践型研修でデータサイエンスの知識を習得し、プロジェクトに活かす
現在のチームのミッションは製造現場のIndustry4.0、いわばデジタルトランスフォーメーション(DX)推進です。私は主にAIを用いたデータ分析と業務改善を担当しています。具体例としては、製造現場では多くの工数を割いている製品の検査に、不良を検知するAIモデル構築があります。これにより、検査工数の大幅削減に成功しました。
実は、ボッシュに入社するまでAIの経験はありませんでした。現在この業務を担当できるようになったのは、教育プログラムの一環である「データサイエンティスト研修」のおかげです。上司にAI技術への関心を伝えていたこともあり、パワーソリューション事業部から初の参加者として受講する機会を得ることができました。
研修は9カ月にも及ぶ長期トレーニングで、PythonやSQLといった基本知識の習得に始まり、海外の大学の講義とグループワーク、AIに関する課題など、世界各国の仲間と実践的なデータサイエンスを学べる、密度の濃い内容でした。私は業務時間の50%相当を費やして学び、さらには毎週のように参考書を買って必死に勉強を続けた結果、データサイエンスの知識を習得できました。やりたいことを発信していればチャンスを与えてくれる。そんな環境は、ボッシュの大きな魅力のひとつだと思います。
ブリッジエンジニアとして、
製造現場の課題を自らの手で解決したい
ボッシュも含め、日本の製造現場にはまだまだアナログな面が多いです。だからこそ私は、製造現場のDX推進に携われることに大きなやりがいを感じています。課題が多いといわれている中でも、ボッシュにはクロスドメイン コンピューティング ソリューション事業部のように最先端のデジタルに取り組む組織があり、ドイツやその他海外工場ではAI活用などが進んでいる拠点もあります。世界中の拠点と情報共有しながらDXに取り組める点は、大きな優位性ではないでしょうか。
私自身、データサイエンスの知識は研修を通して得られましたが、本当にAIを活用するためにはデータを正しい形で収集することが不可欠。かつ製造現場の課題を理解した上でモデルを構築しなければなりません。製造現場に寄り添いながらDXを推進していく「ブリッジエンジニア」としての役割を果たす必要があると考えています。
今の目標は、自分で作ったAIモデルで業務改善システムを実際の設備に導入し、作業者の方から「便利になった」と言ってもらえるようになること。その後は、製造現場のDXを取りまとめるようなポジションに立ち、「製造現場のDXならこの部署に相談しよう」と思ってもらえるようなチームを作っていきたいと考えています。横断的に学びを深めていけるこの環境のもと、今後も積極的に最先端の技術習得と、現場への実践にチャレンジしていきたいですね。