CROSS-DOMAIN
COMPUTING
SOLUTIONS DIVISION
Shinichi.T
コックピットテクノロジー部門
エンジニアリング部
システムアーキテクト
2016年入社
無線通信の研究に、
感じてしまった限界
大学院では無線通信について研究し、新卒で入社した日系大手メーカーの研究所では次世代セルラー通信のための無線アクセス方式について研究していました。
ですが、LTEをはじめとする無線通信技術が飛躍的に発展していた時代と比べると、現在の技術発展は頭打ちになりつつあると感じており、転職を考えるようになりました。このまま通信業界に身を置くよりも、実際に無線通信を活用する業界に飛び込んだ方が面白いのではと思い、コネクテッドカーなど無線技術の導入が進んでいた自動車業界を志望しました。
その中でもボッシュを選んだのは、研究室時代にグローバルな環境で研究した経験から、多様な価値観の中で働く面白さを知っていたこと。そして、外資系の企業でありながらも、労働組合の存在や離職率の低さなど日本企業に近い面があり、安心感を持てたことが大きな理由です。何より、売上や規模も急速に成長している組織であったため、大きな裁量を持ちながら働くことで、自分自身も成長できそうだと期待していました。
研究職にはなかった、
“コミュニケーション”で最適解を導く面白さ
現在は、ナビゲーションや音楽、ラジオ再生などの機能を持つIVI(In-vehicle infotainment unit)や、ドライバーや同乗者の状態を検知する車内カメラのシステムアーキテクトを担当しています。
システムアーキテクトは、お客さまの要求を聞いてシステムコンセプトを描く役割であり、ハードウェアやソフトウェアなど各技術領域の橋渡しも担いながら、最適なシステムを構築していきます。
関係者や条件が多い複雑な状況から最適解を見出すのは、数学の最適化問題を解くような面白さがあると感じています。一方で数学と違うのは、提案のストーリーによって解自体が変わったり、すべての要求を満たすことが難しくても、お客さまと話し合うことで最善の案を見つけることもできるということです。
ストーリーやロジックの構築は私の強みであると認識していますが、一人で考えるだけでは求めるゴールには到達できません。多様な価値観を持つ人たちとコミュニケーションを取りながら最適解を追求するのは、一人で試行錯誤する以上のやりがいがあると感じています。こうした志向性は、ボッシュで働くことで一層強まったと感じています。
過去にとらわれないことで開くことができた、
新たなキャリアの扉
私は無線通信の経験を生かしたいと考えてボッシュに入社しましたが、やがて担当する製品が変わり、現在は無線と関連が薄い分野に携わっています。職種としても、研究職から大きく舵を切りました。ですが、それは決してネガティブなことではありません。そもそも「無線に携わりたい」という当初の希望は、「自分の経験を生かさないと活躍できないのでは」という、消極的な側面もあったのが事実です。
もともと知的好奇心が強く、新しいことを学ぶことが好きだった私にとっては、ボッシュで新しい分野に挑戦できたのは非常に良いキャリアアップの機会になったと感じています。
特に私の所属する部門では、一人ひとりの裁量が大きく、ゴールに至るまでのアクションはある程度自由に決定することができます。こうした個人の裁量があるからこそ、新しいことも学びやすいと思います。無線通信の技術からキャリアを拡張した私自身が実例であるように、ボッシュの魅力はキャリアの幅広さにあります。
現在の私の目標は、グローバルチームをリードできるシステムアーキテクトになること。各技術分野の知識はもちろん、ビジネス要件も含めた本当に幅広い知識が必要になりますが、ボッシュであれば実現できるはずだと信じています。